近年、健康志向の高まりで健康番組や書籍やWEB上で、腰痛、肩こりに対していろんな情報が出回り、何を選べばいいかわからないとおもいます。
正しい知識がないなかで色々と試してみて、余計に症状が悪くなった、全然治らないし諦めてしまったり等あるとおもいます。
肩こり腰痛も適切な知識がないといらぬ不安や恐怖を感じてしまうでしょう。
そのためにも、簡単で良いので身体の構造や機能を理解することが、肩こり腰痛を改善するための第一歩となります。
正しい知識をもって、いろいろな情報のなかから自分の身体の状態にあったものを選び実践される方が、安全かつ確実です。
まずは。簡単に体の仕組みをご説明します。
1.脊椎について
上の図は、おなじみの全身の骨格です。
骨には、筋や靭帯、腱がくっついています。
筋は骨のいろいろなところに、付着し関節などをまたいで、いろいろな運動を起こします。
運動の制御をしているのは神経であり脳です。
身体の器官は全部重要ですが
中でも重要なのが背骨です。
正確に言うと脊椎です。
上から
- 首の骨 頸椎7個
- 胸の骨 胸椎12個
- 腰の骨 腰椎5個
- 仙骨,尾骨
合計24個の椎骨が積み木のように重なって構成されています
2.脊椎の役割
S字のようにカーブしています
頚椎が 前弯(前にでる)
胸椎が 後弯(後ろに出る)
腰椎が 前弯(前に出る) しています。
カーブがあることによって
“地面からの衝撃”
“頭や上半身の重み”
を分散させて緩やかにするためです
カーブが変化してしまうと、関節の安定性や強さが低下
椎間板への負担が大きくなります
3.脊椎の構造
椎間板は椎骨と椎骨の間のクッションの役割をし、椎骨の動きを円滑にしています。
中央に髄核というゲル状の玉があり、髄核の弾力性のおかげで上下の椎骨が自由に動けます。
靭帯は、繊維状の組織で関節の動きを制限するものです。
それが緩むと関節が捻挫をおこしやすくなります。
椎間関節の場合は、洗濯ばさみ構造になっていて靭帯がばねの働きをして、上下の椎骨がはさみの働きをして、椎間板をはさみこんでいます。
そして髄核を中心に安定させています。
4.痛みのメカニズム2つ
脊柱がS字状にきれいに並んでいる時は、骨や筋肉に負担のかからないニュートラルな状態で腰痛、肩こりにはなりません。
もし脊柱がS字状になっていなかったら?
悪い姿勢を長期間、持続していたら?
“硬くなった、縮こまった筋肉”
“伸びた、弱くなった筋肉”
ができてしまい筋肉のバランスが乱れ、
筋肉の硬化、骨格の歪みが発生します。
4-1.筋肉の硬化
持続的なストレスによって硬くなった筋肉は 、
血液の循環が滞って 酸素と栄養が供給されなくなります
この状態が長引くと疼痛物質が滞り
神経を刺激して炎症を引き起こし、痛みのもとになります
いわゆる“トリガーポイント”となり、
硬くなった場所以外のところにも、痛みを発生させます。
4-2.骨格の歪み
“反り腰”という不良姿勢を例に挙げます。
反り腰で現れる症状の、代表例を二つ挙げます。
腰痛
骨盤が前に傾き、腰の反りが強くなります
すると
- 前の靭帯に負担がかかる
- 椎骨が前の方に引っぱられ、神経が刺激される
- 椎間関節の後ろが詰まり、骨が変形する
- 筋肉、筋膜を損傷する などなど
が起こり、疼痛が発生します。
肩こり
頭部が前へ出る、胸椎の後弯が強くなります
すると
- 首を伸ばす筋肉が縮む
- 胸の筋肉が縮む
- ストレートネックになり、神経を刺激する
が起こり、疼痛が発生します。
5.まとめ
簡単に言います。
脊椎のS字を上手に維持出来れば、肩こり、腰痛になりにくいということです。
逆に悪い姿勢を続けていたら、体のどこかにガタがくるということです。
まずは、正しい姿勢を意識しましょう。
姿勢に関してもこれからどんどんアップしていきますので、お楽しみに。
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