腰痛、肩こりは、生涯で三人に一人が経験します。
高血圧、高脂血症、糖尿病などは生活習慣病です。
言わば腰痛、肩こりも生活習慣病です。
高血圧、糖尿病などは、日々の生活習慣の改善をするようにお医者さんから指導があります。
それと同じように、腰痛、肩こりも生活習慣の改善が必要です。
発症や再発を防ぐには、私たち治療家の頑張りも必要ですが、患者さん自身の頑張りも必要になります。
大事なのは、患者さん自身も自分の姿勢や動作を改善する意思を持つことです。そうで無ければ腰痛、肩こりの治癒は見込めません。
近年、健康志向の高まりで健康番組や書籍やWEB上でいろんな情報が出回り、何を選べばいいかわからないとおもいます。
自分の身体の事を知って頂き、それから自分の身体にあった情報を選んで頂くのが良いかと思います。
1.腰痛、肩こりの現状
まずは日本国における 腰痛、肩こりの現状をお届けします。
平成25年に厚生省が行った、国民生活基礎調査を2つ見ていきます。
1-1.自覚症状がある人の数
図24は、人口1000人に対して自覚症状がある人を症状別、性別に何人いるかを表しています。
わかりやすく見てみましょう。
男性のベスト3は
- 第1位 腰痛 92.2
- 第2位 肩こり 60.2
- 第3位 せき、鼻水etc 50.2
女性のベスト3は
- 第1位 肩こり 125
- 第2位 腰痛 118.2
- 第3位 手足の関節が痛む 70.3
人間の体に出てくる症状は、星の数程ある中で、男女共に腰痛、肩こりがトップスリーに入っています。
5人に1人は、肩こりか腰痛で悩んでいるということです。
女性にいたっては、3位まですべてが運動器の症状です。
1-2.症状別の通院者数
図25は、人口1000人に対して通院数を症状別、性別で分けて表しています。
こちらもわかりやすくしてみましょう。
第1位は、高血圧です。
腰痛は、男性では4位、女性では2位です。
1-3.図24、25からわかること
世の中にはかなりの数の方が腰痛や肩こりに悩まされているということです
例えば
会社で考えてみると、腰痛、肩こりがあると作業の効率が下がります
会社の5人に1人が、肩こり、腰痛ということです。
下の図は「肩こりによって、どの程度仕事のパフォーマンスが下がっていると思いますか?」の図です。
肩こりの人の10人中9人は、パフォーマンスが下がっているんです。
わかりやすくしましょう。
1000人の会社として。(5人に1人が肩こり)
200人が肩こりです。(10人中9人がパフォーマンスが下がるので)
180人の人がパフォーマンスが悪いんです。
これは大問題ですが。
腰痛、肩こりが無くなれば、
180人がパフォーマンス良く働くことができて、業績がアップするのではないでしょうか?
もっと大きく考えれば日本全体が、元気になります。
腰痛、肩こりで悩まされている人が、今までよりも元気で社会で活躍できれば日本経済が1%くらい上向きになりませんか?
腰痛、肩こりの医療保険の負担も軽くなりパンク寸前の健康保険制度にも良い影響がでませんか?
2.まとめ
いろいろと壮大なことも書いてきましたが、私が言いたいのはここです。
現代は、家電製品が一般家庭に普及しており、交通機関も発達しているおかげで、多くの人々は身体を酷使するような動作をする必要がありません。
日々、体への負担が減っているにもかかわらず、腰痛、肩こりが減らないのはなぜでしょう?
また、医学や科学の発展により、ひと昔前では救えなかった重い病気の患者を救える確率が高まっています。
なのに、肩こりや腰痛などの症状に苦しむ患者が一向に減っていないのはなぜでしょう?
現代社会、PCは人々にとって欠かせない道具になり、多くのデスクワーカーはトイレと食事の時間以外は、PCの前で仕事をしています。
また、スマホが爆発的に普及し、毎日何時間も小さな画面に顔を近づけている人もたくさんいます。
このような人は1日のうちのかなりの時間を、猫背のままで過ごしているのです。
肩こり、腰痛の原因は不良姿勢です。
猫背は不良姿勢です。
正しい姿勢ではありません。
猫背などの不良姿勢が原因で、腰痛や肩こりになるということを理解している人はあまりいません。
腰痛、肩こりは一度のダメージで発症するのではなく、長年の不良姿勢によって組織に微細なダメージが蓄積し、何らかのきっかけで発症するのです。
- 正しい体の知識
- 正しい姿勢
- 正しい動作
を覚えることで腰痛や肩こりの悩みはかなり改善されます
正しい姿勢、動作は人が健康に生きていくうえで不可欠なものであり、また全てのスポーツのパフォーマンス向上とケガの予防においても、基本中の基本です。
まずは、自分の体について知って頂き、正しい姿勢を意識していきましょう。
当ブログでは、皆様の有益になるように、体、姿勢、エクササイズなどをお届けしていきますよろしくお願い致します。
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