「ぎっくり腰になったら冷やすの?温めるの?どっち?」
良く患者さんに、質問を受けるのですが理解されている方は、ほぼいません。
なので少しご説明致します。
1.まずはアイシングです
正しい姿勢、正しい動作を心がけていても、ぎっくり腰が起きてしまうこともあります。
アイシングについては前にも述べました
もしギックリ腰になってしまったら、
まずは“48時間はアイシング(冷却療法)”です。
用意するものは、氷と水です。
氷嚢があればそれで、なければビニール袋なので代用
※保冷剤はやけどになる可能性があるのでおすすめしません。
やり方
- 直接患部を約15分間、感覚がなくなるまで冷やします。
- 1時間くらい間隔をあけて、またアイシングを行います
- それを3から4回くりかえす
- すると次第に痛みが和らぎます
- それでも痛みが残っている場合は、アイシングを繰り返してください。
重症の場合は、激しい痛みで動くこともままならないのでまずは、痛みと熱感をとりましょう。
軽症の場合でも、ん?捻ったかも?となった時は、しっかりアイシングするのが効果的です。
アイシングしないと、次の日の朝に激痛になってしまう場合も多々あります。
氷と水による、アイシングは消炎鎮痛効果がとても高く、痛みの激しい急性症状には大変効果があります。
しっかりと冷やす炎症は1日か2日で消失し、痛みも緩和されます。
2.アイシングは温熱効果もある?ウソやーん。
氷と水によるアイシングは消炎鎮痛効果がとても高く、痛みの激しい急性期の症状に最適です。
でも、実は慢性的な症状にも効果があります。
一般的には「冷やす」ことが目的だと思われがちです。
実はアイシングをして30分以上経つと、冷やされて収縮していた血管が拡張して血流が増えます。
するとあら不思議アイシングした部分が深部から温もり始めるのです。
つまり、適切なアイシングは鎮痛効果だけでなく温熱効果もあるということです。
(例) スーパー銭湯などで、サウナに入って、水風呂に入ってを繰り返す方が結構おられます。
これは、おじ様達の良い生活の知恵だと思います。
理にかなっています。
こうすることで湯冷めを無くし、体を芯まで温める効果があるでしょう。
※血圧に変動が起こるため、誰でもできるわけではないですが…。
3.湿布はどうなのよ?冷えるでしょ?
冷湿布も患部を冷やすものと思っている人が多いです。
実は含まれている成分のせいで冷やっとする感じがするだけで、消炎鎮痛剤を浸透させることが目的です。
冷やっとして気持ち良いですから、皆様に重宝されているわけです。
貼っていて悪いことは無いのでご安心ください。
※かぶれが出ることもあるのでその時はすぐ剥がしてください。
でも消炎鎮痛効果が高いのはアイシングです。
ぎっくり腰の場合の使い方としては
- 就寝中に患部に貼る
- 安静にできないときに貼る
安静にできる時は、アイシングをおこないましょう。
その方が、治りが早いです。
4.まとめ
ぎっくり腰になったら、氷と水でしっかりとアイシングしましょうということです。
よく温めることが体に良いと思われていますが、いつでも有効なわけではありません。
ギックリ腰の急性期の症状に対してはアイシングを行い、痛みが落ち着いてきたら温熱療法をお勧めします。
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